喉頭を下げること

発声において喉頭を下げることはとても重要。何故なら共鳴腔が広がり、より深い声が出せるため。


ただし、これには様々な流派がある。

自然に喉をなにもせず喉頭もリラックスしたまま歌う流派と、ブレスを肺に密閉することによって喉頭を下げより深い声を目指す流派など。

私自身は密閉を使いより深い声を目指す流派である。メロッキ派に影響を受けた。


先日の農楽塾でも、ゲルハルト氏からどこで発声を学んだのか質問された。(勿論日本ですと応えたが笑)

このメロッキのやり方は危ない声だとか押した声と判断されることもある。しかしよく考えてみると高音の安定感と深みはかなりの効果がある。一見、寿命が短そうな声ではあるが、モナコなどがそれなりに長く歌っていたように結構老化してもクオリティを保てると私は考える。(現状だとジャコミーニも声を保っている)

なので私はメロッキの意見を取り入れている。

面白いことに、このやり方で歌っても違う流派の人は良いと言ってくれる。クオリティは保てるゆえだろう。


しかし、勿論喉は何もしないという流派はとても正しい。あくまで自然であること。

それが達成されるだけで音楽表現に生きることが可能である。

私も曲によって切り替えるためにこのやり方を取り入れた。


声をとるか表現をとるか常に付きまとう問題である。(どれかひとつを極めればそれが芸術にもなるのだが笑)


舞台では表現力、声、風格全てができていないといけない。歌手の道のりは長いものである。


私も多角的に生徒さんにレッスンしていきたい。これもまたひとつの目標。

私のもとから良い歌手が生まれれば私も歌手として先生として嬉しく思います。